2021.06.09
【後編】SUPER STUDIOの成長には野心と人材が欠かせない〜ALL STAR SAAS FUND前田ヒロ・SUPER STUDIO林紘祐対談【後編】〜
SUPER STUDIOは、ALL STAR SAAS FUNDからの資金調達を得て、より多くの企業やビジネスを支えることで自身も10倍以上の成長を目指すスタートラインに立ちました。
(資金調達に関するプレスリリースはこちら)
では、目標に向かって進む上で、今のSUPER STUDIOに“足りないもの、人材”はどのようなものか? 多くの企業に助言やサポートをしてきたALL STAR SAAS FUNDマネージングパートナーである前田ヒロ氏の見方のほか、SUPER STUDIO代表の林紘祐が語る今後の構想など、対談の様子をお届けします。
この記事の前編「SUPER STUDIO資金調達の舞台裏」はこちらからご覧いただけます。
SUPER STUDIOが20〜30倍の成長を果たすために必要なのは?
〜誰も思いつかないような野心と社内の“ミニ経営者”〜
林 これから先、成功が見込めると判断してくださったというのは光栄なことです。私たちも今後、スケールの仕方を本格的に考えていきますが、前田さんはSUPER STUDIOの今後にどんな期待をされていますか?
前田 前編で「日本のEC化率が上がる中でのインフラ的な存在になってほしい」というような言い回しをしましたが、組織や人材面では、どんどん目線を高めてほしいとは思っています。特にカルチャーとオペレーションに関しては、目線をはるか先に高めてほしいと思います。
世界を見渡しても、勢いのある企業は非常に尖った独特のカルチャーを持ち、それが何万人という従業員に浸透しているものです。また、なかなか他では真似ができない独自のオペレーションを構築してもいます。
つまり、本当に超一流の会社になっていくためには、カルチャー面でもオペレーション面でも、極めて目線を高めていく必要があるのだ、ということです。
特に経営陣に関しては、野心的になってほしいと思っています。上場や資金調達のチャンスを得ようとする人の中には、「お金持ちになりたい」という程度の目標を追いかける人もいます。しかし、そのような“誰でも考えられること”ではなく、もっと大きなことを考えて、その実現を目指していって欲しいですね。
そのためには、実績と経験とアイディアとパッションの4つがいい具合に組み合わさっている必要があります。SUPER STUDIOにはこれらが揃っているので、ぜひ何か野心的な、他の人が思いつかないような大きなビジョンや目標を持って、果敢にチャレンジしてほしいです。
また、そうあることが差別化にもなりますし、自分達の幸福度にも繋がるのではないでしょうか。もちろん、そうした刺激をちょっとでも与えられるように、私も頑張っていきます。
林 ありがとうございます。最近は自分でもいい意味で野心的になってきていると感じる部分があります。今回の資金調達を行う中でいろんな方々が「次のステージに向かう“チケット”を持っている会社ですよ」と言ってくださったので、例えばグローバル展開などは、ちょっと腰据えてやりたいな、という気持ちになってきています。
まだまだ構想段階ではありますが、方法を含めて考えられる環境になっているし、そうした話を考えるのが僕の仕事でもあると考えています。強くイメージして、みんなに伝えていかなければならないし、自分自身もそれを楽しみながら今後やっていけるのだろうな、と手応えを感じています。
前田 ぜひ、大胆なプレーを期待しています。
林 そうしたイメージを実現するために、まだ足りない部分はたくさんあると思うのですが、前田さんの視点からSUPER STUDIOに“足りない部分”は何だと思われますか?
前田 ある意味で、よくこの体制でここまで伸ばしてきたな、と思っています。改善の余地というより、成長の余地がめちゃくちゃあるなと思います。
一つ、わかりやすい例で言うと、セールスメンバーが少ない中でもしっかりとARR(年間経常収益)を生み出している点が挙げられます。これは、単純にセールスチームをより強いチームにして、より多くのリードを獲得してハンドリングできるようにすれば、成長角度がかなり変わるということを意味します。
マーケティングにおいてもリードを増やす余地が十二分にあります。正直に言うと、「ここから先は上しか見えない」という印象です。上を目指すための打ち手があまりにも多すぎて、楽しみで仕方がないですね。
林 心強いです。
前田 あとは、一度壁にぶつかってみないと学べないことはあります。そうしたことは、自分で体感しなければ成長の機会に繋がらないので、今の段階では言葉で伝えてもあまり意味がないと思っています。また、先ほどの話に繋がるのですが、常にもっと良くしていきたい、もっといい状態にしていきたい、という意識さえあれば、4人の経営陣にとって乗り越えられない壁はないと思うので、その意識だけは忘れずにいてほしいです。
林 では、採用面ではどうでしょうか?これから20倍や30倍の成長を目指すにあたって、採用は経営戦略上、非常に大きな課題になると思っています。採用を行った結果組織も大きく変わると思うのですが、その際に意識するべきポイントなどはありますか?
前田 すでに取り入れていると思うのですが、成長のマインドセットは重要です。常に自分を良くしたい、より良くしたい、という気持ちを持ち続けてほしいですね。
特に、これから組織は驚くほど変化すると思うのですが、レイヤーが増えたり、部署が増えたり、打ち手が増えたりするので、それをマネジメントできるリーダーを増やさなければならないですね。それも、結構な人数が必要です。
組織のリーダーシップを高める効率のいいやり方というのは、どんどん社内のメンバーが成長してリーダー陣になっていくことだと思います。それは、その人達が会社のカルチャーや歴史をわかっているからです。そうした人で、かつ、成長のマインドセットも兼ね備えている人を数十人単位で増やさなければならないのは大変なことです。今以上にメンバーがリーダーシップを発揮できるような場面を作り、成長していかないと、「人材が追いつかない、足りない」ということになってしまうでしょう。
林 経営陣だけじゃなく、メンバーやリーダー層もしっかり野心を持って業務や事業を推進していってほしい、ということですね。このところSUPER STUDIOではマネージャーに昇格する人材が増えていますし、今後も増やそうとしています。だからこそ、それができる環境をより整えていきたいと思います。
前田 一人の人が持つ責任範囲はこれからどんどん大きくなっていくでしょう。組織が大きくなるにつれて、気がついたら一人が100人ものマネジメントをしている、という状態になると想像できます。
それはもはやスタートアップ企業の経営者みたいなものですよね。つまり、これからはSUPER STUDIOというスタートアップ企業の中にいくつもの“ミニスタートアップ”の経営者をたくさん生み出さないといけない、というわけです。
林 確かにおっしゃる通りですね。私もメンバー全員に野心的であってほしいと思いますし、会社が大きくなればなるほど、ミニスタートアップの経営者を抱えるということだ、というのはよく理解できます。
今の規模感で言うと、それぞれのリーダーや部署に付いているリーダーに対しては私も強く信頼できている状態です。ほとんど見てない領域があってもそれぞれが成長してくれていることを感じてもいます。あとはこれをどれだけ増やしていけるか、ということだと考えています。
前田 ecforceを中心としたエコシステムで、新しい機能や新しいプランなどがこれからも出てくるとも想像しています。おそらくそれはひとつ一つがそれなりの規模の事業になるポテンシャルを持つと思うので、ミニ経営者を育てることは本当に必要不可欠です。
他社のことになってしまいますが、ちょうど先日、投資先の人と話す機会があったのですが、その中で「今何人くらいのマネジメントをしているのか?」と尋ねたところ、「100人ほどだ」との答えが返ってきました。
彼はその会社の社員が20名くらいだった時に、メンバーとして入社したのですが、マネジメント側に昇格し、本当に小さなスタートアップの経営者くらいの人数をマネジメントしているのだから、単純に考えて「すごいな」と感じますよね。そんなことが、今後のSUPER STUDIOでも起こる、ということです。
林 誰がそうなっていくか、とても楽しみです。
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